千葉大学 博士課程教育リーディングプログラム:免疫システム調節治療学推進リーダー養成プログラム

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治療学実習 RIKEN IMS Summer Program 2014 (2014年6月20日ー同年6月25日) 報告書 : 2期生 高齢者薬剤学 宇津 美秋

今回、私は治療学実習の一環としてRIKEN IMS Summer Program 2014に参加させていただきました。正直なところ、私はほとんど免疫学の知識がなかったため、プログラムの内容についていけるか不安でした。実際、初日から免疫学の研究の第一線で活躍されている先生方のレクチャーを受けましたが、英語ということもあり、話についていくのはとても大変でした。

2日目は、レクチャーや世界各国の若手研究者の発表に加え、自分自身のポスター発表もありました。ここで、簡単に私の研究内容について説明しますと、既存の治療に抵抗性のがんである悪性中皮腫の新たな治療薬として、チロシンキナーゼ阻害薬であるsunitinibが有用であるか検討しています。臨床試験の結果では、sunitinib単剤では悪性中皮腫の治療薬としては効果が不十分であったため、効果を改善し得る因子としてconnexinという因子に着目しています。現在はこのconnexinを強制発現させた悪性中皮腫細胞株を用いて実験を行っていますが、臨床医の先生からは臨床上どのように中皮腫細胞にconnexinを発現させるのか、といった臨床応用の観点からご指摘をいただきました。また、sunitinibの耐性や副作用といった臨床上の問題について聞くことができ、研究のモチベーションになりました。私の研究は免疫に直結した内容でないため、参加者に興味を持ってもらえるか不安でしたが、アットホームな雰囲気で落ち着いて発表することができました。

3日目は、プログラム参加者と交流するチャンスが多くありました。まず、昼食休憩時には、講師の先生と昼食を共にし、海外留学の意義について先生の実体験を交えて話していただき、とても勉強になりました。また、理研の研究者の方々と直に話せる時間があったので、免疫細胞の分化に関わっているRUNXという転写因子ががんの進行にも関与しているのかどうかや、現在がん免疫療法のターゲットとして注目されているPD-1やPD-L1について質問しがんと免疫の異常との関係について理解を深めることができました。更に、夜にはプログラム参加者の学生と一緒にお好み焼きを作って食べました。このような体験はなかなかできないため、非常に楽しかったです。そうしてあっという間に4日目になりプログラムが終了しました。

最後に、4日間を通して感じたことをまとめたいと思います。まず、今回このプログラムに参加し世界各国の研究者と交流できたことは大きな財産となりました。一方で、免疫学の勉強をしっかりとしてからプログラムに参加するべきであったということを非常に反省しています。そうすれば、もっと議論に積極的に参加しより多くの経験を得られたと思うので、今後このプログラムに参加する千葉大学の学生には、事前の自主学習を強く勧めたいと思います。私自身は、今回の反省を今後の研修に生かし、免疫治療学のリーダーとなれるよう免疫学の基礎から最新の知見までしっかり勉強しようと思います。


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